大会案内

2019年度農業問題研究学会秋季大会

【日時】  11月9日(土):個別報告、特別セッション(後援:日本農業市場学会)、2019年度第2回全国幹事会

(9:30~17:10(予定))

【場所】  東京都内(23区内)

【参加費】 一般会員2,000円、一般非会員2,500円、学生会員・学生非会員無料 (日本農業市場学会の会員の方は一般会員と同じ参加費で参加いただけます)

【懇親会参加費】 未定(日本農業市場学会の会員の方もふるってご参加ください)

<スケジュール>

Ⅰ.午前の部

◆個別報告 2019年度個別報告募集要項 2019年度個別報告登録用紙 2019秋季大会予稿集用フォーマット(要旨B)

募集要項をご確認のうえ、お申し込みください。 エントリー締切:2019年8月31日(土)必着

(昼休憩時 第2回全国幹事会)

Ⅱ.午後の部

◆特別セッション 今日における農業問題研究の方法論的展開方向を考える-国際的な農業食料政治経済学の主要潮流との接点という視角から-

(後援:日本農業市場学会)

◆大会終了後 懇親会

 

【特別セッション】 今日における農業問題研究の方法論的展開方向を考える-国際的な農業食料政治経済学の主要潮流との接点という視角から-

 本学会では,日本の資本主義の今日的到達点・性格や日本農業をとりまく国際的・グローバルな環境変化の下での「農業問題」について,農業構造問題を軸に据えた形で実証研究を深めかつ広げる注力をし,すこぶる固有性をもつ日本的農業構造問題の解明に成果をあげてきた。その場合の理論的・方法論的枠組みについて,農業問題研究会以来の底流には,資本主義の下での農業問題論,農民問題論,農民層分解論,小農経済論など,マルクス,エンゲルス,カウツキー,レーニン,チャヤノフ等々に淵源を有する,いわば農業政治経済学の「古典理論」がおかれ,あるいは意識されていた。
 今日の,新自由主義グローバリゼーションなどと称される,21 世紀資本主義の下での日本および諸外国の「農業問題」を考察する上で,そうした「古典理論」が何らかの意味で有効性を持ち続けているのか,その継承発展ないし批判的発展ということが意味を持ちうるのかどうか。逆に今日の「農業問題」は,そうした「古典理論」の何らかの延長線上では分析しえない次元へと,質的に変転しており,その意味では「古典理論」とは断絶された理論枠組みが設定されている,あるいは求められているのだろうか。
 「古典理論」からの何らかの継続性なのか,あるいは断絶性なのか,いずれであるにせよ,現在の時点における本学会として何らかの程度で共有ないし参照できる「農業政治経済学」の理論的枠組みの可能性について,その有無も含めてあらためて検討することは,本学会が独自性をもった学会として方法論的にもさらなる展開をとげていく上で必要なことだろう。言うまでもなくそのような努力は,個々の会員や会員グループなどによって不断に追求されているところであるが,本特別セッションは,そうした試みの一つとして,上述のような「古典理論」を明示的にふまえながら国際的に活発化している,農業食料政治経済学(PoliticalEconomy of Agriculture and Food)の諸潮流の中から,「フードレジーム論」(「フードレジーム」にとりあえずもっとも簡単な説明を与えるなら「資本主義の世界史的発展諸段階の中心ないし主要部がもつ蓄積構造に照応的で,またそれを支える,国際的な農業食料諸関係-その国際分業構造,担い手,制度など-」)と,「資本主義の今日的到達点における批判的農業・農民問題論」とでも呼べる2つの潮流に着目し,それらが提示している理論的枠組みと,本学会における農業問題研究の展開方向との接点をさぐる議論を行なうべく,企画した。
 報告者には,「フードレジーム論」および「批判的農業・農民問題論」の国際的議論に参画し,またそれらを自らの実証研究に積極的に取り入れておられる会員お二人に,それぞれの潮流の理論的枠組みの到達点とそれを取り入れた実証研究のあり方を紹介・報告いただくようお願いした。
 これらの報告を受けて,わが国等の「農業問題」「農業構造問題」の理論的枠組みならびに実証研究との接点の所在についての議論を行ない,本学会が今日における農業政治経済学の方法論的発展方向を探る一助に付したいと考えている。

座長 磯田宏会員(九州大学)(予定)

報告者と報告の依頼概要
(1)平賀緑会員(立命館大学ほか非常勤講師)
フードレジーム論のエッセンスと今日的到達点のレビュー,それをふまえた報告者によるフードレジーム論の批判的・発展的継承の提示,そうした方法論にもとづく実証研究例としてのご自身による「植物油の政治経済学」研究の紹介(平賀緑『植物油の政治経済学-大豆と油から考える資本主義的食料システム-』昭和堂,2019年,を中心に)
(2)池上甲一会員(近畿大学名誉教授)
今日の新自由主義グローバリゼーションという資本主義の世界史的段階における「農業・農民問題」とその「研究課題」についての国際的議論の注目点,報告者自身による長年の途上国(および日本)農業・農民問題実証研究におけるそうした国際的研究潮流の意義・意味,日本の農業問題研究者にとって示唆的あるいは積極的に摂取しうる論点の提示
(ICAS = Initiatives for Critical Agrarian Studies c/o Erasmus University Rotterdam, Book Series on Agrarian Change and Peasant Studies の明石書店・日本語翻訳監修者,また同シリーズJan Douwevan der Ploeg, Peasants and the Art of Farming: A Chayanovian Manifesto, 2013 翻訳担当の経験もふまえつつ)
https://www.goodreads.com/series/201356-icas-book-series-on-agrarian-change-and-peasant-studies
http://www.akashi.co.jp/author/a182359.html

コメンテーター
(1)清水池義治会員(北海道大学)・・・・・報告(1)を主対象に
(2)新井祥穂会員(東京農工大学)・・・報告(2)を主対象に

(後援:日本農業市場学会)