【第二報】2022年度秋季大会のお知らせ

投稿者: | 2022年8月23日

下記の通り、2022年度農業問題研究学会・秋季大会を開催いたします。

今大会は通常通りの個別報告に加えて、第一線で活躍されている研究者を招いた国際シンポジウムを予定しております。

充実した大会となっておりますので、ぜひ皆さま奮ってご参加ください。

 

2022年度 農業問題研究学会 秋季大会

【日時】 2022年11月26日(土) 

     午前:個別報告  午後:国際シンポジウム

【場所】 東京農業大学世田谷キャンパス

     ※対面での実施を予定しておりますが、新型コロナウィルス感染症の感染状況によっては、オンライン開催になる可能性もあります。

 

【国際シンポジウム】 (共催:日本村落研究学会、日本農業市場学会)

〔テーマ〕 座長:久野秀二(京都大学)

批判的農業食料問題研究の国際動向―フードレジーム論およびワーヘニンゲン農村社会学との対話
International Trends in Critical Agri-Food Studies: Conversations on the Food Regime perspectives and the Wageningen Rural Sociology approaches

〔プログラム〕

◎代表幹事挨拶   小田切徳美(明治大学)      14:00-14:10 <逐次通訳>

◎座長解題+紹介① 久野秀二(京都大学)          14:10-14:35 <逐次通訳+英語>

 講演①       Hugh Campbell(オタゴ大学)     14:35-15:05 <英語+日本語原稿>

 コメント①     磯田宏(九州大学)          15:05-15:25 <日本語+英語原稿>

 質疑                        15:25-16:20 <逐次通訳>

                    ~休憩(10分)~ 

紹介②       久野秀二(京都大学)       16:35-16:40 <逐次通訳+英語>

 講演②       Han Wiskerke(ワーヘニンゲン大学)16:40-17:10 <英語+日本語原稿>

 コメント②     秋津元輝(京都大学)       17:10-17:30 <日本語+英語原稿>

 質疑                         17:30-18:25 <逐次通訳>

座長総括                       18:25-18:35 <逐次通訳>

企画担当挨拶    磯田宏(九州大学)        18:35-18:40 <逐次通訳>

〔解題〕

 食料保障や気候変動、地政学等をめぐる危機に直面するなかで、世界の農業食料システムは矛盾と混迷を深めている。そうした矛盾は各国・各地域の農業構造の歪みとなって現象するとともに、各国・各地域の農業構造のあり方が矛盾の現象形態に異なる特徴を与えている。批判的農業食料問題研究は、政治経済学や社会学、地理学などの社会科学諸領域で鍛え上げられてきた理論や概念、分析手法を駆使しながら、各国・各地域の農業食料システム上の矛盾=農業食料問題を析出するとともに、その解決の方向性を指し示すことを使命としてきた。それゆえ、日本の関連学会が日本の農業食料問題の実情に応じた研究と議論を展開し、独自に発展してきたのは当然である。しかしながら、農業問題に関する社会科学の古典に依拠した重厚な理論研究や国際的にみても高い水準の構造分析や事例研究が行われているにもかかわらず、それらが国際的に発信されていないだけでなく、そもそも共通の理論や概念によって総括されないため、双方向の国際研究交流が行われることは稀である。他方、欧米諸国の批判的農業食料問題研究は、1960~70年代になってようやく「発見」したマルクスやカウツキーの古典はもちろん、社会科学諸領域で次々と生成し発展してきた様々な理論や概念、分析手法を貪欲に吸収し、あるいは創造的に組み替えながら、多様で豊かな発展を遂げてきた。調査も研究も発表も、もはや国境を感じさせないかたちで展開している。日本の学会だけが蚊帳の外に置かれたままでいいはずはない。この国際シンポジウムを機に、批判的農業食料問題研究分野における国際的な研究潮流へのキャッチアップと国境を跨いだ活発な教育研究交流が広がることを期待したい。
 この国際シンポジウムでは、第一に、フードレジーム論の学説史的展開とその到達点、および今日の農業食料問題研究への適用可能性と今後の展開方向について、フードレジーム論の主唱者であるPhilip McMichaelやHarriet Friedmannらの議論を客観的に総括してきたHugh Campbell氏(オタゴ大学)に論じてもらう。フードレジーム論は、農業・食料の生産、貿易、消費に跨がる国際的な諸関係の生成、構造、展開、変遷の過程を、各時代の世界資本主義の主要な蓄積体制との照応性において分析する、国際的な農業食料社会学・政治経済学の理論と実証における有力な研究潮流の一つであり、日本の関連学界でも断片的に紹介されてきたところである。Campbell氏の第一報告に対しては、農業問題研究学会および日本農業市場学会を中心に、米国の穀物関連産業における巨大多国籍アグリフード企業(多角的垂直統合体企業)の形成に関する実証研究を進める中で、農業食料政治経済学の国際的研究潮流、とくにフードレジーム論の援用を図ってこられた磯田宏氏(九州大学)にコメントをいただく。
 第二に、フードレジーム論をはじめ批判的政治経済学の影響も受けながら「新しい農業社会学」の潮流を農村社会学の中に生みだした北米とは異なり、代替性(alterity)や多様性(diversity)、関係性(relationality)、場所性(place-based)に根ざした「新しい農村社会発展論」の潮流を生みだした欧州農村社会学の展開過程とその到達点、および今日の農業食料問題研究への適用可能性と今後の展開方向について、欧州関連学界の拠点の一つであるワーヘニンゲン大学農村社会学グループのHan Wiskerke氏に論じてもらう。昨年75周年を迎えたワーヘニンゲン農村社会学グループは一部で「ワーヘニンゲン学派」と称されることもあるように、構造主義的な政治経済学アプローチには批判的で、農業・農村・食料に関わる諸主体の多様で創造的な能力(agency)と実践に焦点を当ててきた。その研究対象は農的空間としての農村から、非農的活動を含めた農村、食を通じて繋がる農村と都市の関係性や食の多次元性にもとづく総合的都市圏食政策へと拡げられてきた。日本の関連学界でも近年はJan Douwe van der Ploegらの「新しい小農層/再小農化」論や「新しい農村発展モデル」論、Henk Rentingらの「市民的食ネットワーク」論が参照されることも増えているが、同グループを中心とする欧州農村社会学における研究潮流の全容が紹介されることはなかった。Wiskerke氏の第二報告に対しては、日本村落研究学会を中心に日本と東アジアの農山村における地域づくりや移住者の役割に焦点を当てた農村社会学研究や、食と食消費に関する倫理的考察をはじめとする食農社会学研究などに取り組んでこられた秋津元輝氏(京都大学)にコメントをいただく。

 

【個別報告への応募の流れ】

①個別報告の登録と報告要旨Aの提出【締切:2022年8月31日(水)必着・厳守】

個別報告登録用紙をダウンロード、記入のうえ提出。

*報告要旨A(200字程度) → タイトル、報告者名を明記。A4判、書式は任意、日本語。

 ※報告要旨Aは座長選定に活用します。

②報告要旨Bの提出【締切:2021年9月30日(金)必着・厳守】

*報告要旨B(A4一枚(1600字以内(タイトル・報告者名込み))

書式(要旨B)をダウンロードのうえ遵守。原則として日本語。

 ※報告要旨Bは取りまとめた後に、大会当日までにHPに掲載致します。

③プレゼンテーション資料の提出【締切:2021年11月18日(金)必着・厳守】

*プレゼンテーション資料(Microsoftパワーポイント等)

→ 書式は任意。ただし、会場の機器の状況による不具合については保障致しかねます。

 ※電子ファイルを提出。

 

【大会に関するお問い合わせ】

農業問題研究学会事務局

〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町2-29 (一財)農政調査委員会内

TEL:03-5213-4330  FAX:03-5213-4331  E-mail:jimukyoku☆noumonken.sakura.ne.jp(☆は@に置き換え)